生活集

22歳

新しいままのワンピース(20201231)

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年の瀬なので、今年を振り返ろうと思う。

生活様式の変容には言及するのさえ飽き飽きしているところだが、とはいえこれを抜きに今年を語ることも困難で、それならばもういっそ冒頭で触れてしまおう。みんな、2020年は本当に大変だったね。よく生き延びました。いつだって生きていくには「大変」がつきものだけれど、それにしたって頑張った。私もえらいしみんなもえらい!いえい!

でも、いつまで頑張れば良いんだろうね。私は今年、ワンピースを5着買ったよ。どれも1回か2回しか着ていない。着ないままに季節が過ぎたものもある。着て行く場所が無かった。ほとんど着ないまま、新しいまま「荷物」になって、郵送される。もっと着たかったよ。好きな服を着てもっと、好きな人たちに会いに行きたかったよ。1か月と少し後にはこの部屋も、この街ももう私の場所じゃあなくなっていて、人々にも、気軽にふらっと会いに行くことはできなくなっている。そんなことを考えて最近は、とってもとってもさみしくなっています。

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1年前の今頃はソーシャルディスタンスなんて概念は無いし、友達の家で年を越した。年越しそば食べて紅白見て、当たり前のように人混みの中、初詣をした。おみくじ、何年かぶりに大吉引いて、今年は良い年になりそう~とかのんきに思っていた。大学3年生も終わりに近いのに、この頃新しく知り合った人たちも何人かいる。

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2月は、狂った生活リズムと怠惰な生活から脱するため、朝ごはん会をやっていた。大学のフリースペースに集合して、いっしょに朝食を食べて、今日も一日頑張りましょーって解散する。あとは各々、図書館なり研究室なりでお勉強。大した話はひとつもしていないし、本当にご飯を食べるだけの短い時間。でも今思い出すとなんだか少し、涙が出そう。

この月には、自分なりに頑張ってきた調査実習の報告会も無事終えて、あとは公務員試験と卒業論文だけ!という状態になっていた。

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3月、確かこの頃にはもう日本でも、コロナやばいんじゃないのって空気になっていた。12月にはどこか遠い世界の話のように思えていたことが、一気に身近な脅威へ変わった。それでも私は就職活動という大義名分をひっさげ、実家へ戻った。就活の詳しい内容は割愛するけれど、参加するはずだった説明会はすべて中止になり、急遽、予定になかった民間就活を進めた。その傍ら、彼氏と付き合って4年目を迎え、ささやかなお祝いもした。

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4月7日、弊学部の授業開始日が、ゴールデンウィーク明けになるとの通達が来た。手帳の予定をたくさん消した。いろいろな日程が何度も変更されたから、修正に修正を重ねた。この年度に実習を控えている友人知人も多く、嘆いているところをよく見かけた。なにもかもめちゃくちゃになっちゃった、と思った。

とは言ってもそこまで重要な予定を持ち合わせていなかった私はまあお気楽なもので、意外と「おうちじかん」を満喫していた。食べ物をお取り寄せして見たり、オンライン飲み会に参加してみたり。銘菓に似たものが「ジェネリック〇〇!」と時々バズるけれど、所詮下位互換でしかないんだなあと、六花亭のシンプルなお菓子たちを食べながら考えた。

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マスクが足りなくなるかもしれないと少し心配していたら、彼のお母さんが送ってくれた。直筆のメッセージ付き。ほとんど人に会わない生活の中で、誰かに気にかけてもらっていることがうれしかった。

5月、ときどき早朝の散歩をするようになった。半分パジャマみたいな恰好で久しぶりに外に出た最初の朝、無性に走りたくなって、50メートルくらい小走りした。誰にも見られてはいないと思う、たぶん。この頃にはもう、本当に必要最低限しか家を出ていない。1週間や10日家を出ないなんてザラだった。春が来ていたことに随分遅れて気が付いて、私が歩かなくたって街はどんどん変わってゆくことを実感した。下旬にやっと、特別給付金の申請ができた。

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卒業論文の題目は6月に決まった。3年生までに考えていたテーマとはだいぶ違うジャンルになった。そして、唐突にコスメへの関心が強まった。(これまでもそこそこ好きではあったけれど、アイシャドウとリップ以外はどうでも良いな~と思っていた。)ベースメイク探しの旅?をひっそり開始。

……本当はそんなことしている場合ではなくて、下旬には公務員試験のために、また地元に戻った。私の受ける自治体は一つだけだったけれどそれでも忙しくて、やれ作文試験だ集団面接だって、何度も本庁へ足を運んだ。合間にデートしたり実家で犬と戯れたり、緊張と癒しの高低差がすごかった。どうせ大丈夫だよって言う母に、「もし受かってなくても笑わないでね」と言ったら、めちゃくちゃ笑われた。

8月になって少しずつ、大学の友人たちとまた会うようになった。夢中で喋った。

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そりゃあ電話でも話はできるけれど、私は、会わなきゃ話せないことだっていっぱいあるよと思う。電話じゃ言えないような秘密の話、とかじゃなくって、直接顔を見てないと、近くに温度を感じていないと、なぜか「言葉」として形にならない。あることにすら気付かない。そういう無意識の思考がいっぱいいっぱい自分の中にある。気がする。たぶん。わからないけど。

9月に私は、22歳になった。誕生日だからねって自分に言い訳して、欲しかったものをいくつも買った。ベースメイク用のコスメも買い揃えられた。それと、整体に通い始めた。昔から猫背と反り腰は自覚症状があって、改善ストレッチをやってみたりもした。でもやっぱり大した変化はなくて、満を持して、という感じ。今思えば、もっと早く行っときゃ良かった。

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10月、想定外に贈り物をもらう機会が2度もあった。私はささやかでも贈り物をもらった時、とても“好意”を感じる。ゲンキンな人だと思われるかもしれないけれど、好意なんてあやふやで目に見えないものを一番認識しやすくするのは言葉と、あとは物理的な品物じゃない?自分が好ましく思っている人に、少なくとも「贈り物をしたい」と思う程度には好かれてるのだなと思えるのは、うれしい。好かれているだろうことももちろんうれしいし、私がその人を好きでいても迷惑じゃなくて、なんなら好きだよ!を言葉にしてもおそらく嫌な気持ちにならないって自信を持てる、それがすごくうれしい。好きな人々にはたくさん好きという気持ちを伝えたいけれど、それで困らせてしまいたくない。

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11月には、卒業袴の前撮りをした。引っ越しの日程的に卒業式には出られそうにないので、せめて写真だけでも残しておこうと。衣装選びからメイク、ヘアセット、撮影まで一連の流れがもう楽しくて、やって良かった。アンニュイ~な表情もたくさん撮ってもらったけれど、やっぱり私は笑顔の自分が好きだなあって写真を選んでいて思った。

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他にも大学生活の終わりに向けて、ちょこちょこ動いた。荷物の整理や銀行口座の解約みたいなごく小さなことばかり。それでも「終わり」が実感を伴ってきた。会いたい人たちにも少しずつ連絡を取った。卒業までに、派手に遊ぶなんてできないけれど、なるべく後悔の無いように。

そして12月。卒論も大詰めで、提出まではもうとにかくそればっかり。無事完成して良かった。当日ではないけれど、クリスマスあたりには仲の良い人々と集まれた。それと、断捨離もしたな。うん、1年の締めくくりの月としては、悪くない。

ただ、今年は生まれて初めて、一人で年を越す。うわー。さみしいよー。日付が変わるころ、私はどんな気持ちでいるのかな。そもそも起きているだろうか。でも確実に、今日は明日昨年になるし、来年は明日今年になる。って、クリープハイプリスペクト。さよなら2020年。案外まあ、悪いことばっかりじゃなかったよ。

それでは皆々様、良いお年をお迎えになりますよう。